代表挨拶
この国の魅力で生まれた利益を、この国で暮らす人の手に。TABICO が大切にしていることをお話しします。
私は、生まれ育った日本が好きです。だしの効いた汁物の香り、季節ごとに表情を変える町並み、そして初めて会った相手にも一杯を差し出してしまう人のあたたかさ。海外を歩くほど、この国の当たり前が当たり前ではないことに気づかされました。旅の記憶に残るのは、風景よりも人です。
いま、日本を訪れる方が年々増えています。まちに活気が戻り、これまで知られていなかった地域にも人が足を運ぶようになりました。素直に、嬉しいことだと思っています。
ただ、この仕事を続けるなかで、気がかりなことが二つあります。
ひとつは、伝わっていないことが多すぎるということ。神社での振る舞い、食事の作法、写真を撮ってよい場所とそうでない場所。悪気があって外れているわけではなく、誰も教えていないだけの場面をいくども見てきました。案内する私たちが黙っていては、この国の文化はただの背景になってしまいます。伝えるところまでが、案内する側の責任だと考えています。
もうひとつは、訪日で生まれた利益が、その土地に残らないということ。人が増えたはずのまちで、見慣れた店が次々と姿を消し、資本の大きな事業者に置き換わっていく。その光景を何度も見ました。日本の魅力で稼いだお金は、日本でその魅力をつくってきた人たちの手元に戻るべきです。これは譲れません。
だから TABICO は、案内するだけの会社にはなりませんでした。ツアーで訪日のお客様と直に向き合いながら、迎える側の事業者さまに向けても、発信の代行から受け入れ体制づくりまでをお手伝いしています。町の食堂が、工房が、小さな宿が、自分の力で海外のお客様を迎えられるようになること。そこまで届いて、はじめて意味があると思っています。
日本に来てくださった方が、この国を「また帰りたい場所」として持ち帰ってくださること。そして、その方を迎えた人たちの暮らしが少しでも豊かになること。その両方が揃ってはじめて、この仕事は成り立つと考えています。
合同会社TABICO 代表
大野みひろ
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この挨拶で書いた「誰も教えていないだけ」のことを、"Ono in Japan" というチャンネルで英語のまま話しています。両替の仕方、Suicaの使い方、入国のときに何が要るか。来日する前に知っておいてほしいことばかりです。
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「海外のお客様に見つけてもらえない」「英語での発信が続かない」。いま困っていることを一つ挙げていただくところから始めます。