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欧米豪のインバウンドの特徴|アジアと集客の仕方はどう違うか

欧米豪のお客様は滞在が長く、初めて日本に来る方が多い。飲食店・体験・宿・小売の店が、アジアのお客様向けの準備に足すものを、GoogleマップやInstagramなど店が見つかる場所と、店までの行き方の案内に分けてまとめました。

英語圏のお客様が増えないと感じていませんか

アジアのお客様は来てくださるのに、アメリカやイギリス、オーストラリアのお客様は思ったほど増えない。そういう店では、次のようなことが起きていないでしょうか。

  • 店のInstagramに、アジアのお客様向けの投稿をそのまま出している
  • 英語の口コミが、GoogleマップとTripadvisorに分かれている
  • 駅からの行き方や店の入り方を、来店の前に何度も聞かれる

英語が苦手だからとは限りません。店を見つけてもらう場所と、店までの行き方の案内が、欧米豪のお客様に合っていないことが多いです。

大野みひろ

弊社のウォーキングツアー(Japan Trails)のお客様は、基本的に英語圏の方です。多い順に、アメリカ、イギリス、シンガポールです。

私は英語圏のお客様から直接予約を受けながら、飲食店や体験事業者の集客も支援していますので、英語圏のお客様を増やしたい方はぜひご相談ください。

欧米豪とは|インバウンドで指す国と訪日客数

イギリス・アメリカ・オーストラリアの国旗が横に並んでいる

欧米豪とは、ヨーロッパ・北米(アメリカとカナダ)・オーストラリアをまとめた呼び方です。人数で見ると訪日客の中心は今も韓国・中国・台湾で、欧米豪で年に100万人を超える国は、アメリカとオーストラリアだけです。

2025年の訪日客数を、アジアの上位3つと欧米豪の主な国で並べました。英語で調べて予約される方として、シンガポールも入れています。

2025年の訪日客数の円グラフ。表の8か国・地域の合計を100%とすると、韓国・中国・台湾・シンガポールのアジアが82%、米国・カナダ・英国・オーストラリアの欧米豪が18%。米国は10.9%

円グラフは、下の表の8か国・地域の合計を100%としたときの割合です。

国・地域2025年の訪日客数
韓国9,420,144人
中国8,005,441人
台湾6,484,286人
米国3,291,885人
オーストラリア1,051,815人
シンガポール720,879人
カナダ682,279人
英国530,238人

出典:観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(訪日客数はJNTO「訪日外客数」による)

人数だけを見ると、アジア圏のお客様を優先し、欧米豪のお客様は後回しでよいように見えます。ただ、1人のお客様が日本に滞在する日数と使う金額は、アジアのお客様とかなり違います。

この記事で「英語圏」と書くときは、欧米豪に加えて、シンガポールのように英語で調べて英語で予約される方を含めています。

欧米豪のインバウンドの特徴|滞在が長く初訪日が多い

バックパックを背負った男女の旅行者が、街なかで大きな地図を広げて行き先を確かめている

欧米豪のお客様は、アジアのお客様より日本での滞在が長く、1人当たりの旅行支出が多く、初めて日本に来る方が半分以上を占めます。観光庁のインバウンド消費動向調査(2025年 年次報告書)から、3つの数字を国ごとに並べました。

表は、1人当たり旅行支出の多い順に並べています。

国・地域平均泊数1人当たり旅行支出初めての訪日
英国14.4泊391,320円62.1%
オーストラリア13.5泊386,512円54.2%
米国12.0泊339,708円63.2%
カナダ14.6泊322,489円62.2%
シンガポール9.1泊319,901円24.7%
中国9.1泊246,550円44.0%
台湾6.5泊184,413円12.1%
韓国4.0泊105,058円16.3%

出典:観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(2025年、一般客・全目的)

滞在が12泊以上と長く、1人当たりの旅行支出も多い

欧米豪のお客様の平均泊数は12.0〜14.6泊で、韓国の4.0泊、台湾の6.5泊の2倍以上です。1人当たりの旅行支出も、英国とオーストラリアは台湾の2倍を超えています(観光庁 2025年 年次報告書)。

欧米豪のお客様は滞在が長い分、1回の旅行の中で、食事や体験に使える日も多くなります。週末だけの短い旅行とは違い、平日に来店されることも多くなります。

初めて日本に来る方が半分以上

初めての訪日の方は、米国・英国・カナダで6割強、オーストラリアで54.2%です。台湾の12.1%、韓国の16.3%とは大きく違います(観光庁 2025年 年次報告書)。

初めて日本に来たお客様は、日本の駅の出口や、ビルの2階にある店の入り方に慣れていません。店までの行き方は、Googleビジネスプロフィールの説明文に英語で書いておきましょう。

アメリカのお客様は、長い距離の徒歩と坂を避ける傾向がある

国ごとの数字には差がありますが、接客の方法まで必ずしも国ごとに変える必要はありません。店として気をつけたい点は、駅から店まで歩く距離と坂です。

大野みひろ

店での過ごし方や好みについて、欧米豪のお客様とアジアのお客様のあいだに、特に大きな違いは感じていません。ただ、アメリカの方は体格の大きい方も多く、徒歩での移動や坂道を嫌う傾向があります。この先は階段だと分かった場所は、行くのをやめてしまうこともあります。

駅から店まで距離がある、坂や階段がある、という店は、そのことをGoogleビジネスプロフィールの説明文と予約ページに英語で書いておきましょう。来店の前に分かっていれば、タクシーで来るか、別の日にするかを、お客様の側で選べます。着いてから階段だと分かって、店に入らずに帰ってしまうことも減らせます。

欧米人が店を見つけるサービス|アジアとの違い

欧米豪のお客様は、旅行の前に家族や知人の話を参考にする割合が高く、米国・英国・オーストラリアは35.6〜41.5%と、韓国の9.1%、台湾の17.7%の2倍以上です(観光庁 2025年 年次報告書)。店を見つけるサービスも、アジアのお客様とは違います。

旅行の出発前に役に立った情報源の上位3つを、国ごとに並べました。

国・地域出発前に役に立った情報源(上位3つ)
米国・動画サイト 43.0%
・自国の親族・知人 35.6%
・SNS 35.4%
英国・自国の親族・知人 41.5%
・SNS 33.2%
・宿泊施設のホームページ 32.6%
オーストラリア・動画サイト 43.9%
・SNS 38.4%
・自国の親族・知人 36.0%
韓国・SNS 47.1%
・動画サイト 43.8%
・個人のブログ 42.9%
台湾・動画サイト 45.5%
・SNS 42.7%
・個人のブログ 29.0%

出典:観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年 年次報告書」(国籍・地域別の旅行情報ランキング)

韓国と台湾では個人のブログが3位に入り、欧米豪では家族や知人の話が上位に入ります。口コミサイト(トリップアドバイザー等)を役に立ったと答えた方も、米国で18.6%、オーストラリアで22.9%います(観光庁 2025年 年次報告書)。

Googleマップ、Instagram・Facebook、体験予約サイトのViator・GetYourGuide・Klookなど、店を見つける場所として名前が挙がるサービスごとに、使っているお客様の地域と、店が行うことを並べました。私がサポートしている店の運用と、自社のツアーで見てきた範囲でまとめています。

サービス使うお客様店が行うこと
Googleマップ欧米豪、東南アジアの方。中国本土の方は使わない傾向・英語の店舗情報と行き方を書く
・英語の口コミをここに集める
Instagram・Facebook欧米豪の方・英語のプロフィールと投稿を用意する
・Meta広告を出すかを決める
Viatorアメリカの方が中心・体験の店は1社目の候補にする
GetYourGuideヨーロッパの方が中心・体験の店は1社目の候補にする
Tripadvisor欧米豪の方の一部が旅行前に見る・登録は残し、口コミを集める先にはしない
Klook東南アジアの方が中心・東南アジアのお客様が多い店の1社目の候補
Reddit英語圏の旅行者・欧米の方が何を知りたいかを調べる場所として使う

Instagram・Facebookは、Meta広告で英語圏に届けられる

Meta広告とは、InstagramとFacebookの画面に出す広告のことです。英語圏のお客様に広告で店を知ってもらうなら、まずMeta広告から検討するのがおすすめです。広告では、届ける国と、旅行の時期が近い人を選んで出せます。

大野みひろ

弊社のツアーでも、英語圏のお客様はMeta広告から予約される方が多いです。広告はアメリカ向けに、旅行の1〜2か月前の方を対象に出しています。

広告を出す前に、広告から開かれるInstagramのプロフィールと投稿を英語で読めるようにしておきましょう。どのSNSのアカウントを作り、何を投稿するかは、次の記事でSNSごとに比べています。

あわせて読みたいインバウンド集客のSNS活用|飲食店向け5つの比較と国別の選び方どのSNSを使うべきかは、名前を並べるだけでは決まりません。Instagram・TikTok・YouTube・Facebook・Xを、届く相手と出す素材と作業量で比べて、飲食店が1つに絞るところまでを書いています。

Meta広告で届ける国や年齢の絞り方、1日の予算の決め方は、次の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

あわせて読みたいインバウンドのMeta広告|英語圏の訪日客に旅行前から届ける出し方InstagramとFacebookに出すMeta広告で、アメリカなど英語圏の訪日客に旅行の前から店を知ってもらう出し方を、国・時期・予算・写真・予約の受け方に分けてまとめました。

口コミはGoogleマップに集めるのがおすすめ

Tripadvisorは、欧米豪の方の一部が旅行の前に見ている口コミサイトです。それでも、口コミを集める先にはGoogleマップをおすすめしています。

Googleは、「クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ローカル検索結果のランキングが高くなります」と書いています(Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」)。

Tripadvisorの登録は残しておき、来店したお客様にはGoogleマップに口コミを書いてもらうようお願いしましょう。お願いする先が2つあると、口コミの件数も2か所に分かれます。欧米豪のお客様は家族や知人の話を参考にするので、来たお客様の口コミが、次のお客様の目に入る場所にまとまっていることが大切です。

届いた英語の口コミへの返信の仕方は、星1・星2への返信まで例文つきで、別の記事で紹介しています。

あわせて読みたい外国語の口コミ返信は日本語でいい?|インバウンドの英語例文と書き方英語の口コミが溜まって返信できていない店向けに、返信する順番の決め方、返信の型と例文、低評価への向き合い方を手順で整理しました。

TripadvisorとGoogleマップで、順位の決まり方と口コミの頼み方がどう違うかは、こちらの記事で比べていますので、参考にしてみてください。

あわせて読みたいトリップアドバイザーとGoogleマップ、口コミはどちらに集めるかトリップアドバイザーとGoogleマップの違いを、順位の決まり方・口コミの頼み方・返信の決まりで比べました。登録は残し、口コミはGoogleマップに集める理由と、それぞれの手順です。

Redditは、欧米のお客様が知りたいことを調べる場所

オレンジの背景に白い文字で書かれたRedditのロゴ

Redditとは、英語圏の利用者が多い掲示板のサイトで、旅行先についての質問に旅行者どうしが答えています。

Redditは、店から書き込む場所ではなく、欧米のお客様が何に迷っているかを読む場所として使いましょう。店がある地域の名前や、扱っている料理・体験の名前で検索すると、旅行者どうしの質問と答えが読めます。Redditでよく聞かれていることを、Googleビジネスプロフィールの説明文や予約ページに先に書いておきます。

店までの行き方を英語で書く|駅・出口・坂・入口

夜の新宿の繁華街。ネオンの看板が並ぶ通りを、大勢の人が歩いている

欧米豪のお客様に、来店の前に伝えておきたいことは、店までの行き方です。観光庁の調査でも、日本に着いてから役に立った情報の1位は、米国(74.1%)、英国(79.5%)、オーストラリア(74.7%)のいずれも「交通手段」でした。韓国では1位が「飲食店」(56.5%)で、「交通手段」は52.2%です(観光庁 2025年 年次報告書)。

Googleビジネスプロフィールと予約ページに書くこと

Googleビジネスプロフィールの説明文と予約ページには、次の5つを英語で書いておくと、初めて日本に来た方でも迷いにくくなります。

  • 最寄り駅と路線の名前、使う出口
  • 駅から店までの歩く時間と、坂や階段の有無
  • ビルの何階にあるか、入り口がどこにあるか(看板・エレベーターの位置)
  • タクシーで来る場合に、運転手に見せる日本語の住所
  • 迷いやすい曲がり角

同じ駅からの行き方の説明でも、書き方によって、お客様に伝わる情報の量が変わります。

良い例は、乗る路線と出口、道の様子、店の入り方まで書いているので、初めて日本に来た方でも、来店の前に行き方を確かめられます。

英語の文章はAIで下書きし、最後は人に読んでもらうのがおすすめ

行き方の案内の英語は、ChatGPTなどのAIで下書きを作り、Googleビジネスプロフィールや予約ページに載せる前に、英語を話す人に一度読んでもらうと安心です。

大野みひろ

今はAIを使えば、日本人でも簡単に英語の文章を出せるようになりました。ただ、人が書く言葉は、人にしか分からないところがあります。TABICOには英語圏の人もいます。

英語圏のお客様向けの文章やSNSの運用は、英語圏(欧米豪)の訪日客の集客支援でもお手伝いしています。

まとめ|英語圏の集客は、見つかる場所と行き方の案内から始める

欧米豪のお客様のために、接客まで必ずしも変える必要はありません。直すものは、店が見つかる場所(GoogleマップやInstagram)と、店までの行き方の案内です。

まずは、次の3つから始めてみてください。

  1. Googleビジネスプロフィールの説明文に、英語で行き方と坂・階段の有無を書く
  2. 来店したお客様への口コミのお願い先を、Googleマップにまとめる
  3. InstagramとFacebookを英語で整え、Meta広告を出すかを決める

体験の店がViator・GetYourGuide・Klookなどの予約サイトに載せる場合は、どのサイトから載せるかを次の記事で比べています。

あわせて読みたいインバウンドの体験予約サイト比較|掲載は1社目をどう選ぶか体験予約サイトはどこから載せるか。手数料・審査・運用負荷の3点で比べ、1社目の決め方と申請前に用意する材料をまとめました。

インバウンド集客でお困りの方はぜひTABICOにご相談ください。

参考資料

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