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インバウンド集客で無料でできること|手をつける順番

GoogleマップやInstagramは、店の情報を登録するだけなら無料で、作業の時間だけがかかります。一度で終わる設定と、毎月続く口コミの依頼・返信に分けて、今日取り組む1つを決められるようにしました。

「無料でできる」を調べ始めていませんか

インバウンド集客は無料でもできると聞いて調べ始めると、記事ごとに勧められているものが違って、どれから手をつけるかが決まらないままになります。

「無料」とひとまとめに書かれているものを、一度で終わる作業、毎月続く作業、手数料を払うものの3つに分けると、順番が決まります。

Googleビジネスプロフィールの店の情報は、一度設定すれば終わりです。来店したお客様への口コミの依頼と、届いた口コミへの返信は、店を開けているあいだ毎月続きます。ViatorやGetYourGuideなどの体験予約サイトは、掲載は無料でも、予約が入れば手数料を引かれます。

GoogleマップやInstagramへの登録は無料|店の作業時間はかかる

ノートパソコンの画面に「Register」と書かれた登録フォームが開かれ、両手でキーボードを打っている

Googleビジネスプロフィール(Googleマップの店のページ)やInstagramは、店の情報を登録するだけならお金はかかりません。そのかわり、写真の入れ替えや口コミへの返信に、店の方の時間がかかります。

大野みひろ

インバウンドのご相談を受けたとき、店の方から「広告を出しても効果があるのか分からない」と言われたことがあります。

広告のようにお金を払うものは、効果が分からないうちは決めにくいと思います。GoogleマップやInstagramのプロフィールに店の情報を登録する作業なら、予算をかけずに今日から始めることができます。

お客様はスマホで店を探しているので、GoogleマップやInstagramを整える作業は、お金をかけなくても集客につながります。観光庁のインバウンド消費動向調査(2024年 年次報告書)では、出発前に役に立った旅行情報源はSNSが38.9%で最も多く、日本滞在中に役に立った旅行情報源はスマートフォンが89.5%で最も多くなっています。

一度設定すれば終わるものと、毎月続く作業の分け方

同じ「無料でできること」にも、一度で終わるものと、毎月続けるものがあります。Googleビジネスプロフィールの属性や説明文のように、一度設定すれば終わるものから始めます。

分け方中身
一度設定すれば終わる・Googleビジネスプロフィールの属性
・英語の説明文
・予約リンク
・写真の並べ替え
・Instagramのプロフィール
毎月続く・来店したお客様への口コミの依頼
・届いた口コミへの返信
・Instagramの投稿
掲載は無料、予約で手数料・Viator、GetYourGuide、Klookなどの体験予約サイト
・Booking.comなどの宿泊予約サイト

毎月続ける作業を3つも4つも抱えると、二か月目には店の方の手が回らなくなることが多いです。毎月続ける作業は、口コミの依頼と返信の2つまでにしておくことをおすすめします。

お金を払うツールについては、地図・翻訳・SNS・予約サイト・広告の種類ごとに、次の記事で比べています。

あわせて読みたいインバウンド集客ツールは何が要るか|6種類の費用と買わなくていいもの翻訳機、多言語メニューの作成サービス、MEOツール、予約サイト。6種類のツールを、お金がかかる場面と買わなくてよいものに分けます。

Googleビジネスプロフィールで設定した情報は、Googleマップに出るまで数時間〜数日かかる

木の机の上に置かれた砂時計。上の砂が少しずつ下に落ちている

Googleビジネスプロフィールで予約ボタンや写真、説明文を保存しても、Googleマップにはすぐには出てきません。保存した直後にGoogleマップで店を開いて、新しい写真や予約ボタンがまだ出ていなくても、設定し直さずに翌日まで待ちましょう。

予約ボタンは2〜3時間、説明文は数十分〜数日でGoogleマップに出た

大野みひろ

私がサポートしている店では、予約ボタンは、2〜3時間後にGoogleマップに表示されました。写真も数時間でGoogleマップに反映されています。説明文は早ければ数十分、遅くても数日でした。Googleマップの作業、トリップアドバイザーの登録、各種OTAの登録まで全部を合わせると、1週間以上かかりました。口コミの返信は、1回30分くらいで済ませています。

翌日、スマホのGoogleマップで自分の店を開いて、写真や予約ボタンが出ているかを確かめます。

Googleマップ・トリップアドバイザー・予約サイトをまとめて登録すると、1週間以上かかることも

Googleマップ、トリップアドバイザー、ViatorやGetYourGuideなどの体験予約サイトを一度に登録しようとすると、登録の作業だけで1週間以上かかります。全部を同時に始めず、Googleビジネスプロフィールの設定が終わってから、トリップアドバイザー、ViatorやGetYourGuideの順に登録しましょう。

Googleマップ・トリップアドバイザー・体験予約サイトへの登録さえ済めば、毎月続く作業は主に口コミへの返信です。返信する日を決めて、届いた口コミにまとめて返信しましょう。

一度で終わる作業|Googleマップ・写真・Instagramのプロフィール

Googleビジネスプロフィールの設定、写真の並び順、Instagramのプロフィールの3つは、無料で、一度設定すれば終わります。一度設定しておけば、お客様がGoogleマップやInstagramで店を検索する度に、その情報を見てもらうことができます。

Googleビジネスプロフィールは写真を先に、属性・説明文・予約リンクの順に設定するのがおすすめ

登録が済んでいる店でも、外国のお客様向けの項目は設定されていないことがよくあります。

大野みひろ

店のGoogleビジネスプロフィールを最初に開いたとき、英語向けの項目は何も設定されていませんでした。設定した順は属性、説明文、予約リンクです。店の方は、その項目があること自体をご存じありませんでした。

Googleは「ビジネス情報の内容が充実していて正確なほど、ローカル検索結果に表示される可能性が高くなります」と書いています(Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」)。まだ設定していない項目を設定するだけなら、お金はかかりません。

項目ごとの書き方と画面の場所は、別の記事で紹介しています。

あわせて読みたいGoogleビジネスプロフィールの外国人対応|どの項目から設定するか登録済みでも、外国人向けの項目はまだ設定されていないことがあります。写真を最優先に、決済属性、予約リンク、口コミ返信の順に、設定する項目と設定しなくていい項目を分けました。

写真は、撮り足す前にカバー写真と並び順から

写真は撮り足す前に、カバー写真と並び順を見直してください。今ある写真を使うだけなら撮影費もかからず、今日から取り組むことができます。

カバー写真は、その店で何が食べられるのか、何ができるのかが一目で分かる写真にしましょう。Googleマップでは店が上げた写真が新しい順に並ぶので、見せたい流れになるよう、写真を上げる順番を決めます。お客様が地図アプリのどこを、どの順番で見て店を決めているかは、こちらの記事にまとめています。

あわせて読みたい外国人は地図アプリで何を見て決めるか|直す項目の順番地図アプリを開いた外国人客は、写真から順に何を見て店を決めているのか。見られている順番と、その順に直す項目を今日・今週・今月に分けてまとめました。

Instagramは、まずプロフィールに店名・料理・最寄り駅を英語で

SNSで最初に整えるなら、Instagramです。日本にいるあいだ、お客様はGoogleマップと並べてInstagramで店を探しています。Instagramは無料で使えますが、投稿を続けるには時間がかかります。まずはプロフィールだけ整えておきましょう。

項目書くこと書き方の例
名前店名と、何の店か○○ Coffee|Specialty Coffee
自己紹介主な料理、最寄り駅からの歩く時間、営業時間Hand-drip coffee and matcha latte. 3 min from ○○ Station. Open 8:00-18:00.
(ハンドドリップのコーヒーと抹茶ラテ。○○駅から徒歩3分。8時〜18時営業)
リンクGoogleマップの店のページと、予約ページ予約を受けていない店は、Googleマップの店のページだけでよい

投稿を見て店に行きたくなった人は、次に場所を確かめるか、そのまま予約します。Googleマップのリンクならお客様はそのまま店までの経路を開くことができ、予約ページのリンクなら席を予約することができます。

TikTokやYouTubeは、動画を撮って投稿し続けられる店が、Instagramのあとに足すとよいSNSです。Instagram・TikTok・YouTube・Facebook・Xのどれを使うかは、届く相手と作業量を比べた記事があるので、あわせて読んでみてください。

あわせて読みたいインバウンド集客のSNS活用|飲食店向け5つの比較と国別の選び方どのSNSを使うべきかは、名前を並べるだけでは決まりません。Instagram・TikTok・YouTube・Facebook・Xを、届く相手と出す素材と作業量で比べて、飲食店が1つに絞るところまでを書いています。

始める前に整える3つ|メニュー・支払い・Wi-Fi

インバウンド対策の記事では、多言語のメニュー・支払い手段・無料Wi-Fiの3つがたいてい挙がります。メニュー・支払い手段・Wi-Fiには、無料でできることと、お金を払うことが混ざっています。

次の表は、メニュー・支払い手段・Wi-Fiのそれぞれについて、今日お金をかけずにできることと、お金を払うものを分けたものです。

項目今日できることお金を払うもの
多言語のメニュー手持ちのメニューを外国語に訳して、紙に印刷するか、タブレットに表示する・翻訳を外注する場合
・印刷し直す場合
支払い手段いま使える支払い方法を、Googleビジネスプロフィールの属性で選ぶ・決済端末の導入
・決済ごとの手数料
無料Wi-Fiすでに回線があるなら、属性で選ぶ・回線と機器の契約

1. メニュー|日本語だけだと、お客様はGoogle翻訳をかざして読む

メニューが日本語だけでも、お客様は帰らずに、スマホのGoogle翻訳のカメラ機能(メニューにカメラを向けると、画面上で英語に置き換わる機能)で読もうとします。ただ、メニューにかざして読むぶん、注文までに時間がかかります。

メニューは、先に英語に訳しておくことをおすすめします。Google翻訳のカメラ機能では文字がそのまま訳されるだけなので、料理の量や辛さ、材料まではなかなか伝わりません。

メニューのほかに、アレルギーの確認や会計・待ち時間の案内をどこまで英語にするかは、次の記事で紹介しています。

あわせて読みたい飲食店の多言語対応はどこまで行うか|訳す順番の決め方メニューの品名と値段、アレルギーの確認、会計や待ち時間の案内、店の由来の長文を、どの順で英語にして、どこまでで止めてよいかを決めます。

2. 支払い|使える支払い方法を、Googleビジネスプロフィールの属性で選ぶ

決済端末を導入するには費用がかかります。いま使える支払い方法は、Googleビジネスプロフィールの属性で選んでおきましょう。選んでおけば、Googleマップで店を検索した人に、カードが使えるかどうかを来店前に伝えることができます。

選べる属性は、店のある国や業種によって変わります。

出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「属性を管理する」

3. Wi-Fi|回線があるなら、Googleビジネスプロフィールの属性で知らせておく

店にすでにインターネット回線があり、お客様に使ってもらえるなら、Googleビジネスプロフィールの属性で「Wi-Fi」を選んでおきましょう。選んでおけば、Googleマップで店を検索した人に、店でWi-Fiが使えることを来店前に伝えることができます。

回線がない店が新しく契約するには、回線と機器の費用が必要です。Wi-Fiのためだけに契約するかどうかは、メニューと支払いの準備が終わってから考えても遅くありません。

毎月続く作業|口コミの依頼と返信

口コミは予算をかけずに増やすことができますが、口コミを書くのはお客様なので、口コミは、店から積極的に頼まないかぎりなかなか増えません。

行うことは、来店したお客様にレビューの投稿をお願いすることと、届いた口コミに返信することの2つで、どちらも毎月続きます。

来店したお客様にレビューの投稿をお願いする

レビューの投稿をお願いするなら、お客様が退店するときが自然です。口コミ投稿ページのQRコードを印刷して渡せば、口コミの投稿方法を英語で説明しなくて済みます。

決める必要があるのは、誰がお客様にレビューの投稿をお願いするかです。その日に出勤しているスタッフに、お客様へのレビューの依頼をお願いしないと、レビューはなかなか増えません。「会計を担当したスタッフが、お見送りのときにQRコードを渡してお願いする」のように、誰がいつお願いするかまで決めておきましょう。

口コミへの返信は、月2回にまとめるとよい

口コミが届く度に、必ずしもすぐ返信する必要はありません。口コミの返信は、月に返信する日を決めてまとめて返信すると、毎月続けやすくなります。

大野みひろ

私は1か月に2回ほど、まとめて返信しています。1回で10件ほどです。星1・星2の口コミは、返信の文案を店の方に考えていただいて、個別に返信をお願いしています。

何語で返信するか、低い評価にどう返信するかは、別の記事で紹介しています。

あわせて読みたい外国語の口コミ返信は日本語でいい?|インバウンドの英語例文と書き方英語の口コミが溜まって返信できていない店向けに、返信する順番の決め方、返信の型と例文、低評価への向き合い方を手順で整理しました。

体験予約サイトへの掲載は無料か

Viatorの日本語のトップページ。「さっそくチェック」の検索欄と、Viatorで予約する理由が並んでいる
引用:https://www.viator.com/ja-JP/

トリップアドバイザーのような口コミサイトや、Viator・GetYourGuide・Klookのような体験予約サイトは、登録も掲載も無料で始められます。体験予約サイトは、予約が入る度に手数料が引かれるので、無料の作業とは分けて考えてください。

大野みひろ

私が契約している体験予約サイトでは、手数料は15〜25%ほどです。弊社の契約での数字なので、条件によって変わります。登録のときに契約書を結ぶ形で、契約書には、他のサイトより安い価格を設定するように書かれていました。

お金の代わりに必要なのは、審査に通るまで商品ページを作り直す時間です。体験予約サイトにすでに似た商品が載っていると、申請した商品ページが類似商品やパクリの商品と見なされて差し戻されることがあります。

どのサイトから載せるか、申請で何を見られるかを比べた記事もあります。

あわせて読みたいインバウンドの体験予約サイト比較|掲載は1社目をどう選ぶか体験予約サイトはどこから載せるか。手数料・審査・運用負荷の3点で比べ、1社目の決め方と申請前に用意する材料をまとめました。

無料の施策に取り組む順番

顔や肩に付箋をたくさん貼られた会社員が、ノートパソコンの前で困った顔をしている

無料でできることを、必ずしも全部行う必要はありません。メニューの翻訳とGoogleビジネスプロフィールの設定のように、一度で終わって検索した人の目にすぐ入るものから始めます。

  1. メニューを外国語にする
  2. Googleビジネスプロフィールで写真を並べ替え、属性・説明文・予約リンクを設定する
  3. 来店したお客様に口コミを依頼し、届いたものに返信する
  4. Instagramの投稿を始める

毎月の作業は、店の方が続けられたものから選ぶ

この順番は、私が引き継いだ店で、店の方が実際に続けられた作業から決めました。

大野みひろ

引き継いだあと店の方が続けている作業は、Googleの口コミ投稿の依頼、写真の更新、口コミへの返信です。私は必要に応じてアドバイスをしています。

計画には、店の方が自分の手で続けられる作業だけを書きましょう。計画に続けられない作業が入っていると、二か月目で計画が止まることが多いです。

有料のツールや広告は、無料の作業が1か月続いてから考えるのがおすすめ

口コミの依頼と返信が1か月続いたら、有料のツールや広告を考えてもよい頃です。どのツールや広告にお金を払うかは、インバウンド集客ツールは何が要るかで6種類に分けて比べています。

広告の設定をし直したあと、広告を使わなくても集客できると分かって配信を取りやめた店の例は、導入事例に載せています。

まとめ|無料のインバウンド集客は、Googleビジネスプロフィールの設定から始める

無料でできる集客も、全部を一度に始めると、店の作業時間が足りなくなって続かないことが多いです。

まずは、Googleビジネスプロフィールの設定、写真の並べ替え、口コミの依頼と返信の3つから始めてみてください。

  1. Googleビジネスプロフィールで写真を並べ替え、属性・説明文・予約リンクを設定する
  2. カバー写真を設定し、写真を上げる順番で並び順を整える
  3. 来店したお客様に口コミをお願いして、月に2回まとめて返信する

この3つが来月も続いていたら、Instagramの投稿や体験予約サイトへの登録を足していきましょう。

インバウンド集客でお困りの方はぜひTABICOにご相談ください。

参考資料

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